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エゲレスとは、こーゆーところてす。
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タイトルを見ただけで、作者名が判るのであれば、かなりの読書家、

ナショナルシアターが頭に浮かべば、かなりの劇場好き、

と言えるかも知れません。

家族でナショナルシアターに足を運び、劇場を楽しんで来ました。

こういうのもクリスマス期間の楽しみ方のひとつであります。

2000年にウィットブレッド児童文学賞を受賞した小説を元にしたもので、

日本語ではまだ翻訳されていないようですが、

版権は既に日系のある出版社が持っているようです。

 

ジャミラ・ガヴィン作『コゥラム・ボーイ』
                                   Jamila Gavin "Coram Boy" 323pp.
                                           Mammoth 2000, ISBN 0-7497-3268-7

時は18世紀。下層階級の生活は苦しく、困窮ゆえの捨て子、子殺しも珍しくなかった。

ロンドンのコゥラム・ホスピタルは、そんな親に捨てられた子どもたちを養育する施
設として知られていた。日本で言えば、愛児院?

ロンドン近郊の行商人オーティスはコゥラム・マンと呼ばれ、

貧しい人々から「コゥラムに届けて」と赤ん坊を託された。

人助けをしているかに見えた彼だが、実の顔は残忍そのもので、子どもを奴隷として売買し、


赤ん坊は生き埋めに、知的障害の息子ミーシャックには鞭を振るった。
 

やがて、ミーシャックは行商先の邸宅に庭師として雇われる。

そこで見かける家庭教師の娘メリッサが心の支えだった。

彼は彼女のことを「マイ・エンジェル」と崇めていた。

メリッサは従兄弟アレクサンダーと恋に落ちる。

アレクサンダーは修道院学校で教会音楽活動に意欲的に取り組んでいたが、

家の後を継がせようとする父親に無理やり連れ戻された。

音楽を取り上げられ絶望した彼は、家を捨てる決意をし、

心引き裂かれる思いでメリッサに別れを告げる。

彼が去ったあと、メリッサは身ごもってしまった。

そして8年の歳月が流れ……。


コゥラム・ホスピタルは、慈善家トーマス・コゥラムが1741年に設立した実在の
愛児院(孤児院?)。また、作中で作曲家ヘンデルがここでコンサートを行うが、これも史実に
基づいておりまする。作品は当時のイギリス社会の明暗をリアルに浮かび上がらせます。

演じられる「暗」の部分は痛ましく、観る者の胸をえぐるが、

物語から聞こえてくる聖歌隊の歌声やハープシコードの調べなどが、

その重苦しさを救ってくれます。荘厳な営みにそんな力があるんですね。

複雑に絡み合ったストーリーの糸が徐々に解きほぐされていくドラマに、

オーディエンスは最後まで引きずり込まれます。


物語全体を貫くのは、愛と友情と絆・・・かな。 

行商人オーティスに課せられた人間の「業」もあるだろうな。

彼は吊るされて刑死するわけですが、死に際の居直り方が悪魔そのものでした。

とりわけミーシャックの清廉な愛と心情は深く、

彼の言葉は神の一言のように響き、劇の終わった後でも、その感動の余韻が胸に残ります。

物語を全部言っちゃうと、これから観る人たちに悪いから、ま、そんな感じ、ってことで。

部分的にちょとエッツィで、エグイところもあります。

12歳以上という制限なんですが、拙が12歳だったらちょと理解出来なかっただろうな、

と思うところもありました。

この記事、実は先日の「奴隷制廃止200周年」とも少しリンクしています。

以下、ナショナルシアターのURLであります。


http://nationaltheatre.e-flyers.org.uk/coramBoyVox/

それにしても、孤児院として使われるHospitalというコトバの本当の意味を考えてしまいますね。

ある意味、Hotelと同義でっせ。

ハリポタの取材場ソになったChrist Hospitalも

家庭に恵まれない優秀な子ども達の全寮制の学校です。

 

矢印がCoram Streetのあるところですが、右の大きなフィールドやその上の青い印にはCoram関係のものが散在しています。

以下URLはトーマス・コゥラムとホスピタルの概要であります。コゥラム・ストリートは大英博物館のすぐ近くになるんですな。こういうことを知ると、ロンドンの散歩はさらに楽しくなりやす。

http://www.coram.org.uk/heritage.htm 

 

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家人が天麩羅蕎麦を食べたいと言うので、

今晩は天麩羅各種と蕎麦にすることになった。

日本は間もなく年明けだけど、

グリニッジ標準時では9時間後になるため、

この時間までに海老天とイカ天の下拵えだけをした。

イカ天の下拵えは皮むきと丸まらないように包丁を入れるくらい。

海老天には背綿取りがある。

要はンコの詰まった海老の直腸取りだ。

ケトーの連中は海老を丸のまま茹でやがるので、

食べる時は生臭くてタマラン。と思った邦人方々も多い筈。

背綿を取らずに茹でると、海老のンコが茹で汁に溶け出すのだから、臭いのも当然。

先日、義弟の家でクリマスデナーをした日、

夕刻9時ごろのティー(軽い夕飯)に出された海老類はすべて臭かた。

これ以上臭いものを口にしたくないし、

あの「ジャリッ」とした食感を味わひたくないので、

茹でた車えびを手に取った日本人は、英人たちの目の前で甲羅を剥いた後、

海老の背中に軽くナイフを入れた。

背中から尾に掛けて長い黒い管が現れた。

それをナイフでこそげ出すと、

隣に座っていたクライブの奥さんリサが「なにそれ?」と尋ねる。

何かの詰まった腸であることを知るや、リサとその家族は拙に準じた。

でも、皆上手くできないので、そのうち諦めて、そのまま食べていたり、背中だけを残していた。

残すのは勿体ねーなぁ。

「日本では普通にすることなの?」と、リサが尋ねるので、

「茹でる前にやれば簡単に取れるし、海老も茹で汁も臭くならないし、味も損なわれないよ。でも、けっこう大変な作業だよね」

日本人の食文化に対する奥深さは少しは感じただろうか。 ・・・な?

 

今日、揚げる前の生海老の背綿取り作業中に考えたことは、

海老によっては腸の中に何も詰まっていないことがあるので、

捕獲された途端に環境の変化について行けず、何も食べられなくなった海老もいるのではないか、ということ。冷凍もののブラックタイガーの中には、5匹に1匹ほどキレイな腸の海老が混じっていて、身のしまりが良いような気がする。 クロムウェルに処刑された英国王チャールズ一世はセント・ジェームスズ宮殿で過ごした最後の3日間は豪勢な料理を出させたが、一口も食べずにテーブルの上を長剣でメチャクチャに叩いたそうだ。英国王室史上、最も悲運の王となってしまった自らの人生を呪ったことだろう。

今、ちょうどサダムフセインの処刑報道の続報がラジオから聞こえて来た。

本日の各紙は一面に「サダムの死に顔」を画像に使った。

彼に恨みを持った人々の多くは、その死を見届けるべく、新聞を眺めたかもしれない。

しかし、聞こえてくるのは各紙への批判報道である。

拙も各紙を批判したい。

尊厳もへったくれもないのである。

そこには、サダムにはもちろん、サダムの支持者や家族に対する配慮がない。

法に則った極刑であっても、その範囲内で出来るだけ配慮を施すべきだと思うが、これではまるで暴力を正当化するようにも見える。もちろん、いろいろな意見があっても良いが、サダムの死で皆が終わらせたいものが、これで本当に終わるのだろうか、と暗澹たる気分になる。サダムの死は確執の再確認にしかならないのではないか。もちろん、拙はどちらにも味方しない。どちらも正しくないからだ。

今晩はより良き来年を願って、海老は美しい天ぷらに身づくろいさせて、美味しい天汁で頂くことで昇天してもらおう。本来は蕎麦の上に乗るものであるが、やはり楽しみは海老天である。

尊んでも、尊ばなくても、生命を維持するために他の生命を犠牲にしないと生きて行けないということで、倫理観は錯綜する。でも、その死に臨む時は、せめて尊びたいよなあ。

では、2007年が皆様にとって良いお年であることを願っております。

 

 

 

2007年の話になりますが、

奴隷制廃止から200周年を記念をするキャンペーンが英国内で行われます。

主催は英国外務省です。

200年も経つのに、何で今更キャンペーンなのか、と思われる方もいらっさるでせう。

実は現在でも奴隷にされている人々がいるからなのです。

英文で申し訳ありませんが、以下のURLをご覧下さい。

http://news.independent.co.uk/appeals/indy_appeal/article2106014.ece

http://www.antislavery.org/2007/links.html

他にもたくさんあるんですが、あまり紹介してもご覧になるのも大変でしょうから、

記事と実際の活動との2つだけにします。

日本や周辺アジア諸国にもこれらの問題があることはご存知でしょう。

我関せずってわけにはいかないと思います。

ピンと来ない人たちのために言うと、

あのくだらない「王様ゲーム」ってやつも名を借りた奴隷とも言えるわけです。

次回は奴隷システムの背景でも?

哲学、宗教、文化人類などの点から?

あー、とりあえず良いお年を。

 

 

 

 

 

クリスマス期間とは言えども、

少しずついろいろなことをしていますが、

なにやらブログに触れたいとは思わないんですな。

ちょっとは気になるんですが、

積極的にはなれないでおます。

昨年の今頃までは書くための、個人的な理由や目的もあったのですが、

もはやそれらを終わらせると、

なんだかなぁ~、という気分のままの1年であります。

たぶん、皆さんとのお付き合いを止めたくないので、続けているようなもんでせう。

日頃の思いついたことや、

仕事で調べて面白かったけど、テーマから外れているので、

お披露目のチャンスがないなあ、と思った項目だけを記して参りましたが、

今後はどうしようかな~、と。

哲学、宗教、政治、歴史などの重いテーマを

出来るだけ軽い文章にしてみるのが面白かったんですが、

有償の他稿で引用されているのを知らされたり、見たりするので、

あまり愉快ではない、という心の狭さも手伝って、やる気も失せているということでもあります。

 

今後、このブログをどうしやうかと、

休憩しながら考え中であります。

英国の夜は長い。

歳時記としてお伝えするクリスマスというだけでは、

毎年書くことが同じになってしまいそうですが、

実は少しずつ小さな発見があったりします。

スタンダードのクリスマスを知りたい方は、

旧ブログ「英国と暮らーす」(改訂版)2005年版をご覧下さい。

ただ、スタンダードと言っても、

拙宅の場合でも、日本に居る拙方の家族は一切参加しないので、やはり変則かもしれません。

本日紹介するクリスマスとは、移民家庭、片親家庭、離婚家庭などなどによって事情は様々である、ということでもありまする。

娘のボーイフレンド母子、妻の叔母親子はそれぞれが25日を二人で過ごしたそうです。

親子2名と言えども、絆のある家族はある程度そうやって一緒に過ごすほどクリスマスとはプライベートなものです。その絆の問題なのかどうかは判りませんが、24日のイヴからクリスマスに掛けて、普段の週末以上に暴れる連中もいるようです。以下は、25日の朝9時半、バプテスト教会の礼拝に向かう途中で見かけた惨憺たる光景であります。 犯行者は防犯カメラで捕らえられていて、約20名中8名は特定されているそうです。そのうちの数名が拙宅近隣に住んでいる15,6歳のアフォーどもであります。彼らの親たちは子供を制御することも出来ないアフォーであることは普段のコミュニ亭の付き合いからもよく判っていますが、放任と無責任との区別がつかない典型的なドアフォーであります。

 画像の状態が1キロ四方に渡るのですが、もはや全体を示すには航空写真しかありえないでしょう。

 クリスマスデナーの後の散歩で、こうして牧歌的な景色に触れることもあります。羊が散らばっている様子は破壊されたショッピングカートの散乱よりもいくらかマシであります。

 

 

 本来、妻はメソディスト教会の信徒ですが、今年は教義の似ているバプテスト教会に行きたいと言うので、家族で向かいました。10時からの礼拝なのに、9時半で既に人が溢れていました。帰りに、メソディスト教会の前を通りましたが、駐車場はガラガラでした。教会経営も宗派によって信徒の集まりに影響があるようです。

 教会の後は義弟宅に参りました。

左;アーモンドチップの乗ったバナナと桃のトライフル。食べ損ねました。 右;ラズベリーとイチゴのメレンゲ。これも旨いんでしょうが、拙はメインだけで満腹であります。

 

左;クリスマス・プディングをフランベしているところ。正面の青年はバーミンガムシティのストライカー、オリバー・アレン20歳。彼もウィキペディアに出ています。応援宜しく。 右;デナーの前に、義弟宅から「エンジェル」と言われるカタチをした切り株まで散歩しました。軟弱な地質の畑を突き抜けるわけにもいかないので、>のように舗装された農道を歩いて片道15分。ヨークシャーテリアのンコ散歩になりました。

七面鳥がメインの食事、デザート、に続いてプレゼント交換であります。

拙が貰ったものは、サイズMの小さ過ぎる運転用手袋、使い難い保温用手袋、東京の地図をモチーフにしたハンカチ、時計つきペン立て、Mulled Wineセット、Water Proofの腕時計、香水CK1、マフラー、15cmx50cmの黒い皿、図書券、セーター、皮のスリッパ(内履き)。

それにしても、なんでサイズを間違えるかなぁ?拙は英人の平均よりも大きいんすよ。要らないものと、必要だけど仕様が異なるものと、交換しなければ使えないものがあるので、こういう作業がとても面倒に思えます。こういうこともプレゼントが嫌いであるひとつの理由なのであります。 明日は交換のために百貨店に行くことになるでしょう。拙は買い物が大嫌いであります。

子ども達の貰ったプレゼント見ると、1GBのSDカードだったり、アイポッドのダウンロード権であったり、ゲームソフトであったりと、なかなか時代を反映しております。  

 3時ごろに始まった食後、既に冬至の空は真っ暗であります。貰ったばかりのゲームソフト、「スポーツクイズ」を楽しむ6家族のうちの3家族。クイズネタは英国のスポーツが中心で、殆どがサッカー。拙も何度か参加しましたが、正解率は最下位でした。野球の問題が出ると皆拙の方を向いて正解を聞くんで、つい答えてしまうと皆同じ得点になってしまいます。ひときわデカイおっさんがトテナム・ホットスパー2軍の監督クライブ・アレンであります。26日の試合は2対1でトテナムの勝ちでありました。良がぁった。

クリスマスが盆と正月のような祭典であることは、こうして現地化してみないと、なかなか実感できないものであります。文献や資料や記事だけでは伝わらないものであることも実感しております。そして、在英3年目からウンザリする邦人や国際婚組が多いことを付け加えておきませう。  



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